様々なリスクから房を守る!大粒ブドウの袋かけ&カサかけ

この春、大阪から山形県の置賜地方に移住したモモです!
今は大学の先輩が営むブドウ園で働いており、前回は大粒ブドウの摘粒作業について書きました。
無限にも思えた摘粒が終わると、袋かけ・傘かけという作業が待っています。
なぜブドウに袋や傘をかけるのか?
摘粒してから収穫するまでの間、日々成長する房には様々なキケンが忍び寄ります。
病気や害虫、鳥や雨風・日照りなどで、これらから房を保護するため袋や傘が使用されます。
また病気予防の農薬を散布する際、果実に薬剤が直接かからないようにする目的もあるそうです。
袋や傘にはいくつか種類があり、各ブドウの性質に応じたものが選ばれます。
藤稔やピオーネ、シャインマスカットといった大粒ブドウにメインで使ったのはこちらの掛け袋。
薄い紙製ですが、防虫&撥水効果が施されています。
これで房を包み込むように入れたら、画像右上に見える結束針金を果軸に巻き付け、口を閉じる仕組みです。
袋に太陽光が直接当たると袋内が高温になりすぎるため、さらに傘をかけることも。
猛暑傾向の近年では袋をかけず傘のみにするなど、地域や品種などによって工夫が凝らされているようです。
大粒ブドウに初めての袋かけ作業
私が今年袋&傘かけをしたブドウは摘粒と同じく、藤稔・ピオーネ・シャインマスカットの三種です。
こちらは袋をかける直前の藤稔。
すでに粒が大きくなっていますが、まだまだふくらむそうです。
一房ずつ、無事に育つよう願いをこめつつ袋かけ。
こちらはピオーネ。
もう立派な粒に見えますが、さらなる肥大化に伴い、隙間が少しずつ埋まっていくのですね。
シャインマスカットは生育がもっとゆっくりなので、少しだけ時期をずらして袋かけ。
三種の中では一番粒が小さい状態で袋をかけたので、毎日の変化が特に気になる品種です。
ところでこの後、日焼け対策としてさらにクラフト紙の傘もかけていくのですが…
途中、ちょっとハッとする光景に出くわしちゃいました。
袋の上で休憩中のアマガエルさん。
左上にあるブドウの粒を見上げているような構図で、まるでカエルが月を見て思索にふけっているように見え、内心「いいもの見た!」と嬉しくなってしまいました。
この房は一番最後に傘をかけましたよ。すでにどこかへ行ってしまわれた後でした。
大粒ブドウの袋かけ、その後
三種類の大粒ブドウの袋&傘かけ作業が終わり、7月末~8月は果肉が柔らかくなる「水回り期」です。
実際、固かった粒の一つ一つがわずかな弾力を持ち、柔らかくなっていくのが感じられます。
またこの時期のもう一つの大きな変化は、ブドウに着色が始まること。
黒ブドウの藤稔やピオーネは、徐々に薄紫に色づいてきています。
これを初めて見た時はやはり感激でした!
先日味見をしてみたところ、まだ酸味が強いのですが確実に甘みが入っていて、いよいよゴールが想像できるステージ。
暑さで大変ですが、様々な工夫をしつつ、大切に見守っていきたいと思います。
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