えも言われぬ甘い香りが漂う!大粒ブドウの除袋作業

えも言われぬ甘い香りが漂う!大粒ブドウの除袋作業

大阪から山形県置賜地方に移住し、大学の先輩が営む葡萄園で働いているモモです!

7月の半ば過ぎにカサと袋をかけた藤稔ピオーネ(詳しい記事はこちら)。

先日これらのぶどうから除袋を行うと、思いがけない感動が待っていましたよ。

【ビフォー】袋をかけた藤稔とピオーネの成長

今から一月ちょっと前はまだぶどうに色が付く前で、摘粒のために粒と粒の間隔も空いてますね。

 

 

ぶどうには果房に直接日光が当たらなくても着色が進む品種と、日光が当たらないと着色が進まない品種があります。

巨峰系の大粒ぶどうである藤稔とピオーネは前者にあたるので、病害虫や日焼けなどから房を守るため、防水加工された白い袋をかけました。

 

 

さらにクラフト紙のカサもかけてしばらく経つと、やがてヴェレゾンが始まり、少しずつ色が入ってきます。

最初にこれが確認できた時は嬉しかった!

色が来るのは“当たり前”ではないので、この時は園主もほっとしたようでした。

その後は袋の下にある隙間から中を覗いたり、そっと袋を外して定点観測したりして、しばらく様子を見守ります。

こちらは8月6日の藤稔さん(園主のアピール付き)。

 

 

袋を外して色付きを確認したら、数粒を残して綺麗な赤紫色になっていました。

それに粒がとても大きくなって、袋かけ前にあった隙間はもうほとんどありません。

ここから更に約2週間、だいぶ色が濃くなったところで袋を外す作業を行いました。

 

カサを外す理由と除袋の時期

ぶどうの着色には糖度の上昇のほか、昼夜の温度差が必要です。つまり夜の気温が下がらないと色がのりません。

また山形は夏の気温も湿度も高いので、袋の中でムレてしまうのが心配です。

特にうちの農園は平地にあり山際の畑より気温が上がりがちなので、収穫前に藤稔とピオーネの袋を外すことにしています。

袋を外す時期の目安は「果房全体が着色し始めた頃」で、何日間かけなきゃいけないなどの決まりはありません。

園主曰く「農家個人の勘」だそうですよ。

 

【アフター】藤稔とピオーネの除袋作業

除袋というのは実にドキドキする作業です。

日々色の具合をチェックはしていても、すべての房に順調に色が来ているか・病気などはついていないか・粒は大きく育っているかどうかは、実際に袋を外してみないと分からないからです。

 

まずクラフト紙のカサを上にずらし、袋を閉じている留め具をほどきます。

袋の口を開き、そっと下にずらしていく…

 

 

果房を傷つけたりしないように、スル、スル、スル…

 

 

じゃーん!!

 

 

園主先輩に言わせると「形が惜しい」房だそうですが、立派な粒にしっかり色が入っています!

こうして袋を外す時、ぶどうの芳醇な香りがふわっと広がるんです。

それはもう、得も言われぬ甘く瑞々しい良い香り。

試食などしなくても、匂いだけで美味しいのが解る香りで、いっとりしてしまいす。

 

粒の大きさを伝えたくて写真を撮ってみました。ちょっと白飛びしてしまいましたが、伝わるでしょうか?

 

 

さらに迫力のある房たち。

 

 

ハート型の粒も見つけちゃいました♡

 

 

売り物にまらないけど、ちょっと嬉しい♪

 

ところで、ぶどう表面の白い粉は?

さて、ここまで上げてきたぶどうの粒のどアップ画像。

どれも白っぽくなっていますよね?とても細かい粉状の物質が果皮の表面を覆っているのが分かると思います。

実はこれ、果実に含まれる脂質から作られた蝋が、粒の表面に出てきたもの。

「ブルーム」と呼ばれ、水分蒸発や病気を防ぎ、果実の鮮度を守るという大事な役割を果たしています。

つまりぶどうの粒から自然に分泌される天然物質なので、人体には無害!

ときどき農薬なんかと間違って危険視する人もいるそうですが、むしろ安心して美味しく食べられるサインなんですね。

袋を外す際も、このブルームが取れないよう気をつけています。

というわけで、美味しく実った藤稔&ピオーネ、食べごろまであと少し!!