房を守って品質向上!ナイアガラの摘房&カサかけ、縮果除去

房を守って品質向上!ナイアガラの摘房&カサかけ、縮果除去

大阪から山形県の置賜地方に移住し、大学の先輩が営むぶどう園を手伝っているモモです。

5月末、ナイアガラの新梢管理についての日記の中で、「一文字水平短梢」仕立てに誘引作業を行ったことを書きました。

その後のナイアガラさんと言えばもう、エネルギッシュさはとどまるところを知らぬご様子。

そこで6月には新梢の伸びを抑えるため一律摘心を行い、ぶどうの実に栄養を回してきました。

園主先輩曰く昨年より大きく実りつつある房に、7月にはカサかけ、今月になって縮果除去を行いましたので、今回はその記録です。

 

ナイアガラの摘房&カサかけ作業

35度以上の猛暑日が続く今日この頃ですが、今年の梅雨は長く低温が続きましたよね。

ぶどうの病気のほとんどが雨の滴から感染するそうで、房を雨から守ることがとても大切です。

そこで一房ずつカサをかけていくのですが、その前にまずは摘房という作業。

基本的に1本の新梢に2房だけ残し(長さや太さによっては3房残す)、新梢が30cm以下ならすべての房を落としていきます。

それから残した房にカサをかけていきます。

 

 

カサは晩腐病など水が媒介する病気を防ぐほか、日焼けや鳥の被害を防ぐ役割も担っています。

ベテラン農家さんはカサを数十枚ずつ口に加え、猛スピードでカサをかけていきますが、紫外線にすごく弱い私は顔面ガード必須のため、はけごに200~300枚ずつ入れて作業を進めます。

ただひたすらにもくもくと、カサを回しかけてホチキスで留めていく。

 

 

一列終わるごとに小さな達成感を感じつつ。

何千という房があるわけですが、「時間はかかるけれどコツコツやっていれば必ず終わる」という作業が意外と好きなことに気が付きました。

それに一房ずつ観察できる良い機会でもあります。

 

 

…なんか帽子にぶどうのツル載ってますが(汗)

 

 

カサかけ作業を終え一休みしてこの風景を眺めていたら、いつの間にか入ってきたアナグマがすぐ隣にいたというハプニングがあったのですが、それはまた別の機会に…。

 

ナイアガラの縮果除去

さてカサをかけた段階でも立派な房になっていたナイアガラ、3週間も経つとさらに大粒に成長していてびっくり!

 

 

実は移住前、昨年9月の収穫前にもナイアガラのお手入れを手伝ったのですが「粒も房もこんなに大きかった!?」というくらいに実っています。

ただ、パンパンに実りすぎたゆえの問題点も一つ。

ブドウは花が咲いて結実する時に軸の長さが決まりますが、その際に気温が高いと粒が沢山つきすぎてしまうのだそうです。

確かに今年は、ギュッと粒がつまった状態の房をよく見かけます。

これが生食用なら摘粒するのですが、醸造用のは基本的に行わないため、密着果房になりすぎてしまうとのこと。

↓この画像では、房の左上の数粒がシワっぽくなっていますね。

 

 

密着した粒同士がおしくらまんじゅうして、負けてしまった粒、あるいは一つの枝梗がまるごと押し出されたような状態です。

こういった粒の枝梗は軸から半ば裂けた状態になっており、水がきちんと回らないため乾いてしまう。

次の画像がその結果です。

 

 

いくつかの完全にシワシワになってしまった粒…。

このままではワイナリーに出せませんし、これを除去することで健全な粒にさらに水が回りやすくなりますから、すべて取り除いていきました。

ちなみにナイアガラの場合、このような縮果はピッと指で引っ張るとカンタンに枝梗ごと外れます。

また梅雨明け後は日照りと37度に及ぶ酷暑のため、房の上の部分が日焼けしてしまった粒も。

 

 

ぶどうの粒は日に焼けるとオレンジっぽくなり、ダークレッドに変化し、やがてレーズンそのものの見た目になります。

こういった粒やパックリ避けてしまった粒などはピンセットで一つひとつ除去していきました。

細かい作業ですが、一房ずつ綺麗に整えてあげるのは気分が良いものですね。

 

まとめ

園主先輩が4年前に一人で植えた、約70本のナイアガラの苗木たち。

一昨年は約120キロ、昨年は約800キロと順調に収量を伸ばし、今年は1トンを目標にしています。

収穫というゴール時の姿が想像できる段まで育った現在、摘房やら縮果取りやらでハサミを入れるのは、少し切ない…。

でも、品質を上げるためには必要な作業で、ますます残った房に愛着がわいてきます。

それにしても、醸造用ぶどうの収穫に立ち会うのは今年が初めてなので、楽しみでしかたありません。

このまま収穫まで健やかでいてくれますように…!