令和とともに新生活の始まり!移住後、葡萄園で最初の作業「定植」

平成最後の月である2019年4月、そして令和の始まりである5月は、私個人にとっても大きな意味を持つものになりました。
それは、大阪から山形県・置賜地方への移住を実現させたからです。
4月に引越しを完了し、農業女子デビュー!今は大学の先輩が営む葡萄園で働いています。
荷造りに荷ほどき、各種手続き、挨拶回りなどでバタバタした時期も終わり、ようやく念願の「農作業日記」を書ける状態になりました。
そこで今回は、移住後の最初の農作業だった「定植」を振り返りたいと思います!
葡萄の苗木の「定植」
「定植」とは文字通り、苗木を植えていく作業です。
すでに園主先輩が苗を植える場所を決め支柱を立ててあったので、それを目印にまずは穴掘り…と言いたいところですが!
先輩の農園は除草剤不使用なので、畑は美しい野原のよう。
しかし穴を掘って葡萄の苗木を植えるとなると、草の除去にかなりの労力を割かれます。
広範囲に根を張っている雑草は、まず素手でワシッと掴んで
引っこ抜く!
私は膝が悪くしゃがまないようにするため、お婆ちゃんのような姿勢ですが…。
それからねじり鎌で表面近くに残った根っこを削り取る。
雑草だけではなくかぶ菜や西洋タンポポなど頑丈な根を持つ植物がはびこっているので、かなり体力が要りますね。
この日は暑かったこともあり、汗だくでした。
支柱の周りを半径60cmほど刈ると、やっと穴掘りに取り掛かれます。
根っこが伸びやすくなるように、苗木の根よりも大きく植穴を掘り、土をほぐす。
スコップはテコの原理を使えるので、意外と力は要らない模様。
掘れました!
支柱の周りだけ土を残し、その外周は溝のようになっているのがお分かりかと思います。
これは「水盆」といって、保水のために掘っておくのだそうです。
次に植穴に炭を撒きます。
炭は固いので微生物の居場所を作ることになり、結果として土の質を向上させるほか、保水効果もあると聞きました。
ここまでして、ようやく苗木をセッティング。こちらはプティ・マンサン(プチマンサン)の苗木です。
根を優しく広げて、
バインド線で支柱に固定します。
根と土が密着するように土を細かく砕いてかけ、根っこ全てを土で覆い、手で押さえて圧着します。
その後、スコップで土をかけたら足でさらに踏みしめます。
するとこのような状態に。
とりあえず苗木は植わりました!
「誘引」作業
しかし上の状態では、芽が出る枝の部分が支柱から離れ不安定な状態になっています。
そこで使うのがこちら。
テープナーという道具です。
テープの反対側にはホチキスの針がセッティングされており、ガチャンと留められます。
これ、このように。
ガチャン!
初めての道具に素人感まるだしですが…
すると、このようになります!
こうすることで、風に吹かれて芽が支柱にぶつかり、欠損することを防げるのだそうです。
ところでこの作業、やっていることは単純なのですが、私の手にはテープナーが大きく重く、手や腕の筋・腱にものすごい負担がかかります。
帰宅後は包丁も握れない状態に…。
でも、畑を振り返ると気持ち良かった!
農園で働き始めて
この定植という作業は二日間に渡って行い、園主先輩とともに80本前後の苗木を植えました。
フランスの品種で、日本国内ではまだあまりなじみのない葡萄ですが、二・三年後には収穫できることを夢見て頑張って育てていきたいと思います。
ところで苗木を植える作業はいかにも「始まり」という感じがして、移住&転職したばかりの私には感慨深いものでした。
と同時に思ったのは…
農作業ってこんなに楽しく気持ちが良いのか!疲れるけど!
あと、
たった二日でこんなに身体が引き締まって若返るのか!ラッキー!!
それから、
やることはあって、それをやらなければいけない。
でも誰に命令される訳でもなく、自分たちのタイミングや体調で動けるのがストレスフリーで軽やか。
そして
畑やその周辺では毎日いろんな植物(食べられる)や動物(主に鳥)が見られて超たのしー!!
という感じで、毎日朝起きて農園に行くのが楽しみで仕方ない生活を送っております。
都会生活や会社勤めに疲弊して本気で転職を考えている方には、農業も選択肢に入れてみることを強くお勧めしたい。
令和は農業女子としてのびのび暮らしていく所存です!
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