葡萄の新梢管理~棚仕立て&垣根仕立て、それぞれの副芽かき

葡萄の新梢管理~棚仕立て&垣根仕立て、それぞれの副芽かき

5月というのにひどい暑さですね!先月大阪から山形の置賜に移住してきたモモです。

大阪ももちろんものすごく暑かったですが、盆地の暑さというのはまた独特のものがありますね~。

私の働く葡萄園も、今やビニールハウスの中は蒸される勢いです。

熱中症対策をしながら私がここ数日行ってきたのは、副芽かき。今日はこの作業について書いておこうと思います。

 

葡萄の「副芽かき」とは?

葡萄の枝には「本芽」の隣に「副芽」というものが生えてきます。

 

 

この枝は画像左に向かって伸びていて、前方に生えている大きな芽が本芽、その右隣に小さく生えているのが副芽です。

この副芽は美味しい葡萄を作るうえで必要ないものなので、かき取って行くのが副芽かき。

なぜ不必要かというと、両方の芽を伸ばし続けると栄養不足でまともに実が育たないからで、美味しい葡萄を収穫するにはその実以外の成長を制限しなければならないんですね。

上の枝の副芽かきをした画像がこちら。

 

 

枝がスッキリして、芽の長さもそろってきました。

こうして新梢の勢力をそろえると、同じ時期に同じ状態の葡萄を収穫できるというメリットもあるそうです。

確かに、出荷の際に葡萄の出来がマチマチだと困りますよね。

均等の葡萄をとるためには、ある程度樹勢をコントロールする必要があるということが分かります。

 

 

垣根仕立てと棚仕立てのちがい

 

葡萄には様々な育て方があり、同じ副芽かきという作業でも、畑や品種によって少しずつ意識することがちがいました。

以下、それについて気付いたことや学んだことを記しておきたいと思います。

 

垣根仕立ての葡萄編

うちの農園では今のところ、半分以上が垣根仕立て。特に新植した苗木はほとんどが垣根仕立てで栽培されています。

垣根仕立てとは、立てた支柱にワイヤーを張り、それに沿って葡萄の枝を誘引し這わせる方法です。

 

 

まだ若い木ですが、枝が直線状にのみ伸びているのが分かると思います。

垣根仕立ての場合、ほとんど直線に近く剪定するため副芽をかくのは比較的単純です。

そこで園主先輩に指示されたのが、やはり新梢の勢力をそろえること。

副芽はもちろん、あまりに育ちすぎたものや逆に極端に生育状態の悪いものもかき取って、なるべく均一に整えます。

やり終えた枝を見ると明らかに風通しが良くなっていて、その後成長スピードが一層上がったのがはっきりと分かりました。

ちなみに一日この作業をした後は右の肩甲骨周りが痛くなり、もし人に翼があったらここから生えてるんだろうなあというラインをはっきり感じた…。

 

棚仕立ての葡萄編

さてもう一つの栽培方法・棚仕立ては、一本の木の収量が垣根仕立てよりはるかに多いです。

というのも棚仕立ては枝の数が多く、垣根とちがい枝が入り組んで、様々な方向に広がっているからです。

こちらの画像が分かりやすいと思います。

 

 

棚一面びっしり、枝と葉っぱで覆われています(収穫直後の状態)。

垣根仕立てとは違い、この棚仕立ての畑では副芽&不定芽を取り除くほか、どんどん伸びる新梢の誘引も同時に行いました。

枝同士がぶつかって重なったり狭くなったりしないよう、それぞれの枝を調整して動かし、テープナーで棚に固定していくのです。

棚仕立ての畑ではよく観察し、常に頭を使う必要があると感じました。

自分の仕事の結果が良くも悪くも出るに従い、学ぶことが沢山ありそうです。

 

ところで棚仕立ての葡萄は生食用の大粒葡萄が多いのですが、シャインマスカットやサニールージュなどは、本芽と変わらぬ太さの副芽が2つも生えていたりするのでびっくりしました。

デラウェアの副芽は片手の指で簡単に落とせるのですが、大粒葡萄のはしっかり枝を押さえないと本芽まで折れてしまいそう。

よって大粒の畑では両腕をずっと上げた状態だったので、今度は両肩甲骨周りが痛くなりました。

園主先輩も最初の年は同じように痛んだそうですが、二年目からは感じなくなったそうで。

私も来年にはもっと体力的な余裕を持って、そして迷いなく、これらの作業を進めていけるようになっていたいものです。