神秘的な静けさと美しい造形…米沢の綱木川ダムがすーごーいー!

大阪から山形県への移住に向けて、少しずつ準備をしているモモです。
前回までは移住を決意するきっかけとなった9月の農作業体験をまとめてきましたが、今回からは置賜滞在中に訪れたお気に入りスポットについて綴りたいと思います。
なにしろ置賜地方の風景は本当に素晴らしいのです!
米沢市の綱木川ダムへ!
農作業体験に伺った葡萄園の園主さんとお話をしていて、お互い水辺好きであることが判明しました。
それならばと園主先輩が休日に連れて行ってくれたのが、「自然と人工物の融合具合が絶妙」とイチオシの綱木川(つなきがわ)ダムです。
綱木川ダムは、水害が多発していた米沢盆地の治水と上水道の水源確保のため、1984年に建設事業をスタート、2007年に竣工したそうです。
最上川上流には直江兼続による治水事業の跡である「直江石堤」も残されており、水害に悩まされていたことは想像できますね。
最上川水系上流、かなり標高の高い所にあるので水がきれいで、米沢市・南陽市・東置賜郡に飲料水を供給しています。
このダムに私は(園主先輩も)大興奮!
始終「すーごーいー!」を連発していたので、個人的な押しポイントをご紹介します。
県道233号線からの眺めがすーごーい!
米沢市街から綱木川ダムへは、県道233号線を南下します。
この県道とダムには設計における様々な計算が感じられ、ダムまでのドライブ自体が最高の体験になりました!
このダムは中央コア型ロックフィルダムで、最初は画像右・下流側のロックを下から見上げるかたち。
ロックの壁が眼前に迫ると、早く水が、ダム湖面が見たくてウズウズします!
それにしても芝生の甘い緑が美しい。きちんと手入れがされていて、とても気持ち良かったです。
ちなみにこの県道と芝生付近を天端から見るとこうなっている。
このカーブや傾斜…いいな。冬は大変だろうけども。
さてダム湖に至るには、上の画像左奥に入っていくヘアピンカーブを西に曲がって、再び南下します。その間いったんダム自体が見えなくなり、それからようやく待望のダム湖が見えてくる作り。
しかしダム湖に至る前に、県道233号の分岐点を東に少し行ったところにある橋へ。そこから見える光景がこちら。
ダムの下流部にあたり、橋からは洪水吐がほぼ正面に見えるのです。
左にダムの導流壁、中央にロック、右には伸びる県道。
ここからの眺めはお勧めです!
逆に洪水吐の上部からこの橋を含む県道を見下ろすと…
すべての角度が美しい…!
まだダム湖は登場していませんが、すでに一見の価値があることはお分かりいただけるかと思います。
天端道路からの眺めがすーごーいー!
ではいよいよダム湖まで上ってみましょう。駐車場に車を止めて外に出ると、この景色!
深い緑が印象的です。今見ても、本当に綺麗だなあ。
このダム湖は「おしょうしな湖」と命名されています。
「おしょうしな」は置賜の方言で「ありがとう」の意味だそうです。
確かに、大阪で「おおきに、ありがとう」と言うように、置賜では「おしょうしな、ありがとう」と言われたことがあります。
ダム建設のために移転された集落の方々、工事に関わった方々、そして自然の恵みに対する感謝の気持ちから名付けられたそうです。
上の画像は上流側から見たロック。その上に伸びる直線は天端道路です。
ご覧ください、この道を!
この道をまっすぐ歩く!
正面に山、南には湖面という、濃いグリーンに包まれたこの環境。
渡るのにちょうどよい距離、景観をじゃましない石製の柵…
おかげでこの道路を歩くのはたいへん気持ちがいい!
特に上流側の眺めは最高です。
スケールの大きさと静けさが相まって、神秘的な雰囲気をたたえています。
ここが真ん中あたりかな。左に見えるのが取水塔。
下流側を見渡すと、トンビが2羽飛んでいました。
この天端道路を西から東に渡り切ると洪水吐があります。
その真上から。
上流側にあるゲート部分。
迫力もあるが、そこに美もある。
ここを通って洪水吐へ。
こちら側にはダムの管理所があり、展示室も見られるようですが、この日は開いていなかったので、歩いてきた道をまた戻ります。
空気が澄んで緑の匂いがして、見渡す限り雄大なダムと山々。なんて心身の充実する良い散歩なんだ!
遠くに銃声が聞こえたので驚いて園主先輩に聞いてみると、猿よけのための空砲なんだそう。実際にこの辺では猿が見られるらしい。
眼前に迫って来る山の迫力!
この日はまだ暑さの残る9月半ばでしたが、紅葉もさぞ綺麗だったでしょうね。
まとめ
綱木川ダム、今まで訪れたことのあるダムの中で私は一番好きです。
正直、じゃらんnetの「山形のダムランキングTOP10」に入っていないのが信じられない…!
非日常感がありつつも、よく練られた作りだなあと「人」の存在を感じさせる。そのバランスが素晴らしく良いと感じました。
これだけ大きなものが、これほどひっそりした空気感をまとって存在するのは、山深さのなせる業でしょうか。
日常のちょっとした悩みや煩わしいことをまとめて鎮め、「もっと大事なことあるでしょ?」と思わされます。
季節が移ろうたびに表情が気になって見に行きたくなる、そんなダム。
移住したら何度でも行くつもりです!
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